智代アフター〜It's a Wonderful Life〜
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ギャルゲーかと思いきや、プレイしてみたら大火傷した―
本作品はクラナドにでてくるヒロイン坂上智代の後日をえがいた作品である。
智代と朋也をとりまく世界がイッツァワンダホォゥライフな、人生をテーマにした作品であり、
ギャルゲー感覚でプレイしてみると大火傷しちまうくらい、人生の重さを痛感してしまう世界がそこにあった。
本作品において、私がなにより絶賛したのが、シナリオライターのセンスである。
ビートたけしにギャルゲーを作らせたらこんな作品になってしまったと思わせるくらい、
日本人のワビサビを理解している素晴らしいシナリオを書かれている。
人生一期一会。その時その時の貴重な時間。過ぎていく過去、迎える未来。
不器用な生き方しかできない主人公朋也の人生が、ことこまやかにシーン各所でみられる。
擬似家族とはいえ、家族のために”頑張りすぎる”朋也の行動はどれをとってもおもしろおかしくみえるから魅力的だ。
展開が急ともとれるシーンの一つ一つが、絶妙な間をとったワビサビ空間を展開し、
後になってジワジワと味が出てくるので、とにかく読んでいて飽きない。
これは私がビートたけしの映画を見るときに感じる感動と同じなのである。
プレイしていて、とても強くつたわってくるのが、
人生を毎日毎日不器用ながらも我武者羅に精一杯生きているんだ
というリアル。眩しいんです。守るべき家族がある生活ってのが、たまらなく眩しい。
なんてこんなに毎日が楽しいのだろうかと。
作者は私たちプレイヤーに強烈な現実(リアル)を見せてくれているのだ。
働け。彼女(嫁)を作れ。家庭をもて。子供を作れ。
平凡な人生であっても、普通の生活こそがなにより幸せなのだと。
それこそがワンダフルライフであり、人生の宝物なんだと。
おそらく、Keyブランドだからーってプレイした人達のほとんどが大火傷したと思う。
現実逃避できるギャルゲーなのに、現実と向き合う事をテーマにした作品なんだから。
プレイした人ならわかると思うが、なんか不思議な余韻につつまれなかっただろうか。
自分自身に対して改めて向き合おうと思わなかっただろうか。
廃品回収業者で頑張って働く朋也の姿を見て魂をくすぶるものを感じなかっただろうか。
実際、私も大火傷をした一人のユーザーであり、プレイし終わった後の
虚しさがそりゃもう酷くて。
何やってんだ俺と。
人生頑張って生きてますか俺と。
昔懐かしい、温かみがある家族団欒の生活を感じる智代アフターの世界。
もう一度自分自身をみつめなおし、人間らしい温かみをもって、
これからの人生を頑張って生きたい、そう感じざるをえない作品でありました。
こういった意味で、ギャルゲーとしては素直に楽しめない作品となっておりますが、
心のどこかで日常に疑問を感じている貴方がいるとしたら、是非おすすめしたくなる作品であります。
シナリオ 86点 システム80点 音楽94点 萌え50点 CG78点 エロ52点 演出80点 人生とはなんぞ85点
総合82点 おすすめキャラ 可南子
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