白詰草話
(C)リトルウィッチ
近未来の東京。超法規的活動を行う謎の研究組織『古痕』に属する研究員 『津名川宗慈』。
優秀な人材をより集めた組織の中でも、 彼はひときわ抜きん出た存在である。
その知識の深さと鮮烈さは、まるで 「はじめから答えを知っている」かのようでもある。
彼は古痕で地上最強の生命体の開発研究を任されている。
遺伝子改良とナノテク、電子技術の結晶であるこの生命体は、
最大の特徴であるその24対目の”追加遺伝子”から『エクストラ』と呼ばれていた。
最強の生命として生まれながらも、見かけはほとんど人間と変わらないエクストラ達。
ライバル『高宮エレン』との熾烈な開発競争の中、 研究対象であるはずのエクストラ達との交流を通して、
津名川の中で少しづつ、そして確実に何かが変わっていく……。
さまざまな事件を乗り越えながら、徐々に明らかになっていく計画の全容とそれぞれの真の目的。
そしてエクストラに関わる人間達の悲しい過去。
行き場の無い幾多の軋轢がドミノのように物語を加速し、
すべてを巻き込みながら終局へと昇りつめていく……。

いきなりの一言感想いきます。
このゲームはゲームとしての芸術品であります。
ゲームをやり終えた後にそう感じました。
エロゲーでありながら、ここまで職人魂を見せてくれた芸術品、「白詰草話」。
それでは批評に入りたいと思います。
■システム・演出
システムプログラマーの人天才じゃないですか?
OP画面見ていきなりビビビッときましたよ。タイトルロゴの中に組み込まれているプログラム、
メニューを選んだ時の”波紋効果”。最初の時点でいきなりこんなことされては、こちらの衝撃がでかくてあたりまえです(^^;
そしてゲーム本編では漫画チックシステム+画面効果+セリフ効果(まとめてフローティングフレームシステムという)。
こんなシステムのゲームははじめてだ……、とポカーンとクチをアングリさせながら放心してました(汗)
一話、一話で構成されているゲームで、最初と終わりに入るアニメムービー。
この演出のタイミングが見事すぎて、体が震えるくらい、
こいつら演出の天才だ……。
と脱帽しました。演出面においては白詰草話に勝てるゲームは今のところ存在してないですし、最強かと思われます。
基本的なゲームシステムですが、こちらは無難なデキになっています。スキップも速さの調整ができて、
恐ろしくマッハなスピードでスキップもできるのですが、未読までもスキップしてしまうのもいかがなもんかと、
ここまでシステムプログラムに関しては文句なしなのに、初歩的な事ができていないことに残念無念。
■音楽
2002年最高のデキの音楽だと確定してます。
腐り姫も追いつけそうなLVでしたが、決め手はなんといってもOP曲とED曲。
特に「シナリオ」というEDテーマは私のエロゲーボーカル曲NO1の曲に選ぶほど最高に素晴らしいモノです。
さらにゲーム中に流れている音楽のどれもが、突っ込みどころのないLVの高い音楽。
音楽に対しては100点満点しか思い浮かびません。
これだけ全てがパーフェクトなデキの音楽を搭載したげーむもまずないと思います。
オーバーに言わせてもらいますと、音楽ゲーと言っても過言ではありません。
■絵
芸術的な絵であるがゆえに強烈なクセがある。
本作品一番の問題ポイントである。この作者のファンは結構いるみたいだが、
一般人的エロゲーマーから見たこの絵はおそらく購入回避の大きな原因となっていることも考えられる。
芸術であるがために人を選ぶ。
もったいないことにそれだけの要因でこのげーむを購入回避してしまうのは、白詰草話のクリエイター達にとって至極残念無念である。
■声優
ナシ。ていうかこのゲームに音声をつけてしまったら、ただの”ちょっと変わった見るアニメ”になってしまう。
この芸術品には音声はあってはいけないのだ。
■H
ロリータHであるのだが、いささか淡白。別になくても不自然でなく、むしろある方が不自然である。
コンシュマー目的で考えて作られた作品であれば、私としてはとても残念な事ではある…。
■シナリオ
心理描写なし。なしでないとフローティングフレームシステムの意味がなくなってしまう。
絵をみて感じるシナリオであり、アニメ、漫画といったようなものに近いものであるのだ。
シナリオの内容は、絵と音楽が一体となりそれがシナリオを形成するひとつの芸術品であるのだと私は思う。
ただ、後半の展開からはドタバタと無理に詰め込みすぎているので、これが大きなマイナス要因となっている。
制作費用がないとかの事で、シナリオを削ったみたいですが、ある意味同情はできるものの、
非常にもったいないことをしてくれたなぁと、哀れみな目で評価してしまいます(汗)
次にOPムービーで流れるような戦闘シーンがほとんどないという期待はずれ。
エクストラの性能を最大に活かした超ド迫力なシーンが再現できたはずなのにそれが
やってないというのは私にとって至極無念でありました。
最後に各ヒロインのそれぞれのオリジナルシナリオがほとんど皆無だという内容。
流通が同じなので、一人クリアすればあきるかと思います。これも製作費用がなかった為に削られたのだとしたら、
致命的な大失敗をしているものだと思います。
これら三つのマイナス要因がこのゲームの評価を大変大きく下げています…。
とてもシナリオが面白いだけに残念無念です。
■総評
もったいない超良作。90点LVであるものの、やはりもったいない点が目立ちすぎる惜しいげーむ。
しかし内容を評価しないで、げーむとしての芸術品として評価するのなら、この90点という評価には納得できると思います。
おそらく他のレビューしているところはもう少し点数が低い、凡作〜良作扱いされていると思います。
乱舞界はこの作品を芸術品として評価した為にこういった高得点を出している事を皆さんに御理解いただきたい…。
シナリオ70点 システム70点 音楽100点 萌え度60点 CG91点 エロ38点 演出100点 制作費不足-68点 総合90点
おすすめキャラ エマ おすすめ星★★★☆☆