メモリーズオフ ゆびきりの記憶

(C)5pb




注意:PV3(プロモ三番目)や体験版や攻略サイトほか予備知識無しでプレイ推奨





まさかの超良作で、微妙に期待していただけの作品が2010年を代表するかもしれない逸材になろうとは―




メモリーズオフといえば、熱狂的な多くのファンに支持されたシリーズモノ。
この新作が出るまでは6作まででていて、ファンディスクもいれるとかなりの本数がでている。
私は今まで全くノータッチであり、今作がはじめてのメモリーズオフで、
本来であれば見向きもしないであろうはずだったのだが…。
今作ではデザインを一新したりと、”新しいメモリーズオフを前に出した”という、今をときめく5pbからでるということもあって、
新参ではあるけどひろにょりのメモリーズオフ初参戦といういきさつとなった。
……正直期待していなかった(笑)。
メモリーズオフってどんなモノなんだろう?と、ただの興味範囲でプレイするつもりだけだった。



まず最初に攻略しようと思ったのがリサ。
序盤はまぁ…リサメインで、各ヒロインとのゆびきりもほどほどに、思うが侭にただ進めていった。
この間、普通のギャルゲで、特に可もなく不可もなく、坦々と進んでいくだけだった。
特に気になった点は音楽が滅茶苦茶良いだけで、あ、これだけでもう元がとれたかな、というだけだった。
それからしばらくして分岐に入ったのはいいものの、フラフラしすぎた所為か、
何故か織姫こと姫ちゃん先生ルートに突入していた。
(プレイした人はこの流れでピンときたかもしれないが、笑いを堪えて欲しい(謎)。)
仕方がないなぁと思いつつも、思った以上に姫ちゃん先生がものすごく可愛くて、おお、
なんという素晴らしい萌えゲー!
メモリーズオフってクオリティ高い萌えゲーじゃないか!と、
姫ちゃん先生超絶萌え死〜とか狂喜乱舞で地べたをはいずりまわるくらい悶えていたのだが……



気づけば俺は血反吐を吐き散らしながら瀕死の状態に陥っていた。
萌えゲーの世界でHAPPYライフを満喫していたのが、
何時の間にか!!!
別次元に飛ばされたかのような火事場の修羅場!!!
なんじゃこりゃああああああああああああああああああ
と、その時の俺のツイッターのつぶやき(叫び)の数が物凄かった(笑)。
もうどうしようもないくらい、メモリーズオフという作品に裏切られたんだ。
ふざけんなよメモリーズオフ(憤死)と。あまりにも混乱してたんだよね。



なんて言ったらいいか……
クソ萌えの超絶萌え……!
圧倒的に優勢な姫ちゃん先生の萌えストーリーに……
ひろにょりは最早…
萌え死……!
地面を這って舐めて……
ボロボロッ……!
どう考えてもここから他のヒロインの介入など……
考えられない姫ちゃん先生とのラブラブ……!
ところが……そしたら突然……なんの前触れもなく……
ちなつが突っ込んできて……
一気に形勢逆転……!
みたいな感じかな……!



さて前置きはほどほどにしておいて各批評に入ろう(を


■システム
ほんのちょ〜〜〜っとだけモッサリ重く感じるような気がするけど、特に気にするとこではない。
スキップははやくていいんだけど、回数を重ねるごとにシーンスキップが欲しくなるのは必然だった。
何気にフラグ立てが小癪で微妙に頭ひねらないと思ったルートに進めなかったり、
その辺はある程度訓練されたギャルゲーマーなら問題ないのだが…。
後はまぁ…ADVとしてはきちんとしてるんで特に問題ないというか、
とどのつまり普通のシステムしてるから突っ込みどころがないってことか。
惜しむらくは見たいシーンから見れるおまけがついてなかったくらいという点。



■演出
驚くことにこれといった演出が皆無だったような件(笑)。
今のADVとしては少し寂しい限りだが、最低限のクチパクは標準装備されていた。
特筆すべき点は第二期のOPムービーを入れたタイミング。
あそこは見事で、前進ゾゾゲが走り抜けるワクテカ感がたまらなかった。
後、HAPPYENDでも好感度が高くないとエピローグが見れないのは、話の流れにおいてきちんと見せておいてくれたほうが、
プレイする側としてはスッキリ感がだいぶ違ってくる。エピローグ見たさにまた最初からプレイさせられるのは結構辛いもんがあるんだぜ…。



■音楽
最高です。
初っ端から良い味だしまくりで、最後まで完全無欠の素晴らしい曲のオンパレードでした。
ここ最近のエロゲやギャルゲは、話はよくてもそれについてけるだけのクォリティをもった音楽がなかった…。
いや、俺が納得できるクォリティの音楽がなかったということか。
ここまで言わしめるメモリーズオフゆびきりの記憶の音楽は
ホンモノのクォリティをもった音楽だった。
特に素晴らしいと思った曲が『Do you remember?』。シンセの音色が美しすぎて聴いてる俺もほぼ逝きかける有様。
他にも好きな曲がありすぎて全部を説明するのは割愛させてもらうが、
これほど全体的にクォリティが高い作品はここ数年の間にはなかったような気がする。
最高と評価するだけに、誇張とも過大とも受け止められるかもしれないが、
間違いなく俺にとって阿保氏の作曲した作品たちは最高以外の何ものでもないと自信をもって評価したいと思う。
後、ボーカル曲は4曲。これまたどれも素晴らしいクォリティだけど、ED曲の二つが秀逸すぎる。
とにかく全ての面で完璧だったんだじゃないかなぁと思う次第。初回限定版についてくるサントラ(全曲収録)は至高のアイテムなので、
これからプレイされる方には、後で後悔しない為にも是非限定版を選んでいただきたい。
…ほんと久しぶりに音楽についてここまで熱く語れたなぁ(笑)。



■CG(絵)
デザインを一新した!ということもあって驚くファンもさぞ多かったことであろう。
だが新参である俺には隙はなかった。面白ければ絵はとくにどうでもいい。
正直なところ、ちょっと雑に感じた部分が幾つかあったりしたけど、この絵師さんの癖なのかもしれないので
深くは追求しないでおく。椎名の立ち絵やCGに違和感を感じたくらい…のはず。
それにしてもちなつの絵には気合入りまくってて特にあの一枚は度肝をぬかれて良い味だしてましたな!(血涙)



■声優
全体的にきちんとキャラにあってて文句なしかな。演技力も魂こもってて良かったし。
ただ、プレイする分においては主人公の声って必要だったのかなぁと疑問。
カオヘやシュタゲはなくてはならないものだったのに、このメモオフではあるだけ邪魔だったような気がする(を
第三視点でみるのではなく、あくまで主人公はプレイする俺自身が世界にシンクロするという意味でも、
メモオフはギャルゲー
(恋愛モノ)と認知しないといけない。
おまけについてたアクターズボイスは良かった。霞役の小林ゆうさんのキャラに対する思い入れがガチで魂はいってるので、
聴いてて滅茶苦茶好感が持てました。霞スキーには是非聴いてもらいたいところ。



■H
CERO12なのに何故かあったりする一枚(謎)。
何気に艶かしい描写も多々あったりするので、
これがエロゲだったら…!と思ったりするから困る。



■シナリオ
上記で裏切られたと書いておりますが、勿論滅茶苦茶良い意味で私の予想斜め上でした(笑)。
基本修羅場ゲーといっても過言ではないのですが、色々な設定のメリハリがきいてて、
終始あきることなく、
常に気を尖らせて(謎)、ちなつに怯えながらプレイさせてもらいました。
序盤のプレイだと、なんでこんな設定なのとか、疑問に感じる部分も多々あるのですが、
それらの設定全てに意味があって、全てを終える頃には綺麗にまとまっている素晴らしい作品として完結しています。
複数のライターが担当している割には、信じられないほど整合がとれているといいますか。
ファンタジーも一切なしで、
完全シナリオ勝負、今作が初のメモリーズオフ参戦の私にとっては、
会心の作品であったことは、それだけシナリオライター達が良い仕事をしてくれたということでしょう。
ヤンデレとかそういう時代の流れの流行うんぬんよりも、あくまで”シナリオとしての美しさを魅せている”トリックを素直に評価したいです。
特にメインルートを担当された川嶋一洋氏には今後も注目したいところ。



それでは各ヒロインについて。好みの下の順からいきます。
リミッター外すんでご了承をば。






●鼓動椎名
主人公の鈍感さにイライラして憤死できるくらいの糞シナリオ。
と思いきや主人公の糞さに目をつぶれば世界が一転するかのような、
椎名可愛すぎるよな萌えシナリオと化す。
ただ、ちなつの扱いが雑すぎるというか、ちなつゲーでもあるちなつを空気扱いするまでの徹底ぶり。
肝心なちなつとの絡みがぬけている所為で、常に違和感を感じたりするのはマイナス点。
そういう意味でもこのシナリオだけういてる感が半端ないんだけど、
サブのキャラクター達の魅力が満載でちなつすら霞む程である。
完全なサブキャラであったほうが良かったのかもしれないが、
あくまでメインルートの前座であるというおまけみたいなもので認識してしまえば、
それほど苦にでもなるシナリオではないだろう。話自体はきちんとして書かれているので、
特にこのシナリオが悪かったということは全くない。



●リサ・ケイシー・フォスター
結局ちなつの絡みで全てを奪われてしまったちなつゲー故の悲しき被害者ヒロイン(を
椎名と同じく萌えゲーシナリオとしては良いものの、所詮は前座、それでもゆびきりという設定をフルに活かして、
感動のクライマックスをつくりあげたという点で高く評価したい。メモリーズオフってこういう作品だったのかぁ、と
もし一番最初にリサをクリアしていれば、俺の中のはじめてのメモオフはそれはそれは心地良かったものだったのだろうと思う。
なんだかんだで一番ギャルゲーらしいギャルゲーだったのかもしれないこのシナリオは(笑)。



●星月織姫
トラウマと化した、俺のメモリーズオフシリーズ初プレイシナリオ。
…はさておき、正直先生シナリオはほとんど期待してなかった。ロリってのが気になっただけで、
先生設定あるからあんまり期待できそうにないなぁと。最近プレイした夏ノ雨の先生シナリオが滅茶良かっただけに
流石に連続でイイモノはこんだろなぁと腹くくってたんだ。
するとどうでしょう。ふたをあけてみればそれはそれは素晴らしい萌え萌えストーリー。
生徒と先生の禁断の愛へ…とまぁ、遊園地いったり部屋で飯食わせてもらったりと、妙なリアリティを持ちつつ、
超絶萌え萌えライフでひろにょりは本当に幸せでございましたと。

……で終われば良かったんだよ……。

そこからが怒涛の展開、別次元にとばされて辿り着くは火事場修羅場の雨霰。
「YOOOOO What the fuck!?」てな具合になって
そして続けてプレイしてたら
YOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そしてあいつがストーキングしてきやがって
YOOOOOOOOOOOO!!!!!!????? 俺は目を疑ったよ!!!
嗚呼そうなのかこれはメモリーズオフじゃなくてちなつゲーだったんだと!!!

気づけば葬式、まさに青天の霹靂、唖然愕然なんじゃこりゃと魂抜けた(笑)。
ナイスボートも真っ青なそれはもう酷く醜いBADENDでございまして、
二股したおまえには当然の報いじゃぁと暗に示していたのかもしれない。
このへんはまぁ…やった人にしかわからない辛さでありますので、
是非とも最初のプレイはフラフラとゆびきりしまくって姫ちゃん先生ルートに突き進んで欲しいと思う次第。
こんだけボロカス書いてるけど、HAPPYの終わり方とか滅茶苦茶綺麗にフィニッシュびしぃっと決めてるんで、
やることは全てやり尽くした感のある織姫シナリオ、全てのエンディングをみてみると、
これだけでメモリーズオフゆびきりの記憶語れるんちゃうかと(笑)。
とにかくまぁ支離滅裂喜怒哀楽で俺を滅茶苦茶にしてくれて楽しませてくれた織姫シナリオを絶賛するぜ!



●南雲霞
メインルートかつ、もっとも綺麗で美しく仕上がった素晴らしいシナリオ。
序盤の謎が徐々に解明されていく流れ、そして真実を知った時の得体のわからない沸き起こる感動…。
致命的なネタバレになるので深くは書けないけど、
ちなつとはまた全然違う意味での愛が深すぎて、霞が愛しくてたまらない衝動に駆られる事必至。
エピローグではほぼ逝きかけましたと、終わったあとの余韻が心地よすぎて昇天してしまう程。
霞に対する想いは萌えではなく愛。
母親のような守る愛に俺は完全にやられてしまった…。
ちなつと同等の”大好き”があるんだけど、霞は愛でちなつは萌えになるので、
どっちが良いのかとそういう意味では全く答えにならない訳で。
それにしてもメインルート前の前座共通部分では、あれだけ邪険に扱っていた俺だったけど、
メイン入ってしまうとこれほども変わるのかと、
シナリオのトリックで自分はやられてしまったのだなぁと感心した。
そんなシナリオのトリックが上手かったからこそ、霞というヒロイン設定が活き、メリハリがきくことによって、
プレイヤーである俺の心もとい魂が大きく揺さぶられたということで。
エピローグみれば誰もがそう思うだろうけど、心を盗まれたというのはまさにこの時の事を言うのだろうと痛感しましたなぁ。
シナリオライターのセンスが素晴らしかった。
とにかくこの一言に尽きる霞シナリオでございました。



●天川ちなつ
ちなつゲーです本当にありがとうございました。
ぶっちゃけタイトルが「メモリーズオフ 〜ふりむけば隣にちなつ〜」でも良かったんちゃうかと良いわけあるか…。



「ちなつはなおくんの嫁なのです!」
終始これに尽きる。初っ端から浮気ゲーじゃないのに浮気ゲーとさせるこの一言が、
全ての元凶。
ちなつ自体、こんなセリフを巷で日常茶飯事的にのたまいつづけるので、存在が重過ぎるのだが、それがいい。
ヤンデレなんちゃうかこいつと、序盤から疑いかかってプレイしてみるも、いつでもどこでもやっぱりヤンデレだったのが全て。
全ヒロイン、結局ちなつに食われてるんじゃないかと、今思えばそこに至る…。
ヤンデレはヤンデタでも本当に
真性でガチのヤンデルなので、
昨今の巷のヤンデレも全く敵わないちなつの恐ろしさを是非ヤンデレ好きには味わって欲しい。
プレイヤーは間違いなくこうなる。俺の名前で例えてみると…
『ヤンドルの嫁に死ぬほど愛されて夜しか眠れないひろにょり』
これ。ツインテールヤンデールとかもうこの時点でアウト。どう考えても俺を殺り(萌死)にきてるとしか思えない。
もう滅茶苦茶この流れで紹介したくてたまらない一枚絵があるんだけど、
これを紹介してしまうと破壊力大半減なので、我慢しておく。
もうね、何が凄いとかね、
とにかくこのヒロインだけは実際プレイしてもらって、
自分の身に叩き込むしかないのよ。

これ以上は何も言わん。

ただ間違いなく言えることは、ちなつは俺の嫁であり、
2010年を代表する超絶萌えヒロインだということだ。




ダラダラした文になったけど、
ここまで見てくれた諸君にはいかにこの作品に対する俺の
愛と恐れ
がわかってくれたかと思う。これほど心に残る名作はここしばらくなかった所為でもあるけど、
ひろにょりが満をもって自信大有りにおすすめできる
超良作
なので、ファンなら問答無用、メモリーズオフを知らない人にも是非プレイしてもらいたい。
これだけの作品、XBOX360だからやめとくわ…てな考えだけで敬遠するのは、
ギャルゲーマーとしての寿命を縮めているだけだぞホント…。


わかってほしい、この俺(メモオフ新参)が大絶賛する
メモリーズオフゆびきりの記憶という作品を!!!


シナリオ 94点  システム74点 音楽100点 萌え93点 CG80点 声優90点 演出75点  ゆびきりの記憶100点 総プレイ時間40時間  総合92点
おすすめキャラ 天川ちなつ 南雲霞 星月織姫                                                 おすすめ星★★★★★